【製造工程】泥染(無地糸偏)

みなさま、こんにちは。
地糸泥染め担当の金井です。

いつもご覧頂き、ありがとうございます。
今回は泥染めについて記述させて頂きます。
 
前回テーチ木染めをした地糸を泥田で泥染めしていきます。
雨の多い奄美地方の山間近くの沼地の様な場所が泥染めには向いている言われています。
諸所ありますが、個人的に以下の条件が必要かと思います。
 
・鉄分豊富な泥田
・粒子の細い泥
・洗う川が近いこと

↑泥田の風景

↑テーチ木を20回程染め重ねた地糸
↑粒子の細い泥
↑乾いた地糸を吸わせる様に入れていく
↑数回にわけて、絞る、染めるを行う
↑反応具合を赤身がどれだけあるかで見極めます(天候や時期によって変わります)
水源地麓の山川で泥の粒子を濯ぎに行きます。
この川の水が地下水となり、工房内でも常時使われています。
同じ水質で一貫して作業できるは本当にありがたいです。
山の川に行くのは手間ではありますが、流水により汚れが溜まらないのでどれくらい落ちたかも判断しやすいです。
ここでしっかりと落としてあげないと、染め重ねて行く際に支障が出てくるので、川で洗うことが理にかなっていると思っています。
泥を落としているだけなので、自然を汚すことはありません。
 
↑付着した泥の粒子を洗い流す

奄美大島には150
万年前の粘土地層土を含む泥田が、中部北部を中心に点在しております。
多く見られる赤土にも鉄分が多く含まれていますが、酸化鉄と呼ばれ完全に酸化し切っている鉄分となります。
泥染めではテーチ木のタンニン酸を含んだ糸や絣ムシロなどを、水に溶け出している鉄分で化学反応させる作業になります。
水分に溶け出ている鉄分が、泥田には鉄分が空気に触れず残っているのです
↑洗い後の地糸
染めは一つ一つの工程をしっかりと行うことで、より良い色に染まって行きます。
またこれから本番奄美大島紬の黒(泥染純黒)までは回数を重ねて行きます。
長くなりましたが、染めに関して伝えさせて下さい。
奄美の泥染めは、環境や自然、歴史などとそれを紡いできた先人達が織り成してきた文化です。
僕たちは自然があって初めてこの泥染めができるので、奄美に、奄美で、奄美の色を染めさせて頂いていると思っています。
そういった事柄が多く織り込まれている本場奄美大島紬を通じて、何かしら感じて頂けたら幸いです。
出来上がる大島が楽しみです。

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