2017年3月2日。
各個人の仕事を終えた夜に集まり、本場奄美大島紬会館の一角にて寒さに負けず白熱の議論をしていました。
まずはプロジェクトの企画構想におけるメリットやリスク、実現性に関して話し合うなかで
本場奄美大島紬がおかれている現状が浮き彫りになってきました。
それは、
現在職人平均年齢が約70歳。若い世代が少ないという危機!
せっかく本土から織工さんになりたいと来たのに、食べていけないという状態!
です。
近年、若い世代が着物を着ることは、女性では成人式や結婚式などの晴れの場ぐらい、男性ではほとんど着る機会がない状態です。そのような状況もあって着物市場は縮小しており、昔から作ってきた高齢者が引き続いて作っており、私たちのような若い世代は数えるぐらいしかいない状況まで来ています。
特に世界一精密な織物と言われる本場奄美大島紬を織る職人は激減しているとともに職人の生活も厳しい状況です。若い子が本場奄美大島紬に惚れ込み織工になりたいと奄美に来ていただける機会もあるのですが、食べていけないのが現状です。「大島紬って高級品なのになぜ?」と思われる方もいらっしゃると思いますが、織り上げるまでに長ければ半年かかります。完成まではお金がもらえない状況です。こんな状況を私たちは打破していかなければならないのです。
そんな問題を解決しなければという想いで、ディスカッションを重ねてきました。