プロジェクト進行状況

【製造工程】図案(設計)

みなさまおがみしょうら!

現在まで【原料となる絹糸について】【糸繰り・整経】【糊張り作業①】【糊張り作業②】
と紹介して参りました。(前回までの記事はタイトルクリックでご覧いただけます。)

順序が戻ってしまうのですが、一番先にする工程が【図案(設計)】です。この作業が済んでないと糸の見積もりや計算ができないのです!

現在は専用のソフトが開発されパソコンで設計を行うことが多いのですが、以前はこの方眼紙に一点一点全て手描きで行っておりました。(本当に気が遠くなります)
この度のプロジェクトでは私たちの出発点ということもあり、大島紬の一番の伝統柄「龍郷柄」を元に設計をさせていただきました。いろいろなパターンを設計し、これから携わるメンバーの意見も取り入れこの度の柄に決定いたしました。

便利なことに出来上がり(織り上がり)のイメージまでプリントアウトすることができるのです。(昔は織り始めるまで想像するしかありませんでした)

設計は単に好きな柄を描けばいいというものではなく、この後の締めばたや染色、加工や織りのことまで考えて行わければなりません。さらにはタテヨコの絣糸・無地糸の見積もり、締めの指示など頭の痛くなるような計算までやっております。

龍郷柄の最小化、15.5算一元絣の復元、腕(裄丈)の長い女性や男性でもお召しいただける広幅での制作など、私たちにとって決して簡単な挑戦ではありませんが先人たちが培ってきた技術を受け継ぎ、次に残せるよう努力して参ります。

次は、糊張りをした絹糸を設計に沿って締めばたを行ってまいります。
次回をお楽しみに!ありがっさまりょうた。

関連記事

6 months ago

本場奄美大島紬Nextプロジェクト
「ニューヨーク展示会」多くの方にご来場いただき、誠にありがとうございました。2024年4月10日〜15日、ニューヨークにあるGlobus Washitsuにおいて、和装デザイナー ウエオカタロー氏が手掛ける東京・原宿に店舗を構える着物・浴衣ブランド「ROBE JAPONICA(ローブ・ジャポニカ)」の展示会のメイン商品として展示されました。会場には約200名を超える来場者をお迎えすることができました。来場者及び主催者からは「アメージング!」という言葉を数多くいただき、和装デザイナー ウエオカタロー氏のデザインもですが、大島紬の「手織り」「先染め」「泥染め」といったキーワードに興味を惹かれたようでした。ニューヨークの方にも興味をもっていただけたことに、私たちのものづくりとチャレンジへの自信にもなりました。また、今回は直接来場された方とお話できなかったのですが、1月の日比谷の展示会の際にもお客さまと接することでお客さまとともに、新たな大島紬を作り上げられると感じることができました。現在、新たな柄を今秋発表できるよう制作しています。詳細が見えてきましたら、制作現場など発信していきます。また皆様とお会いできる機会を設けたいと思いますので、楽しみにしていてください。ニューヨークの展示会にご来場いただいた皆さま、ありがとうございました。#大島紬 #奄美 #本場奄美大島紬 ... See MoreSee Less
View on Facebook

8 months ago

本場奄美大島紬Nextプロジェクト
急ですが、南日本放送で展示会の時の様子など取材いただいたものが6分ほど放映されることが決まりました。どんな内容で放送されるか楽しみです。ぜひ、見てみてください!#大島紬 #本場奄美大島紬 #奄美 #Age!! ... See MoreSee Less
View on Facebook

10 months ago

本場奄美大島紬Nextプロジェクト
クラファンでの注文販売は、あと4日!本場奄美大島紬協同組合の若い世代で、次世代に本場奄美大島紬を挑戦!age!! スケルトン秋名バラこちらは和装デザイナーウエオカタロー氏にデザインしたもの。秋名バラ柄は、大島紬でも龍郷柄に次ぐ代表的な柄になります。奄美にある秋名地区で生活用具として使われていました竹を編んで作られた「サンバラ」というザルをモチーフにした柄になります。秋名地区は、島でも指折りの水田風景が広がり、旧暦8月最初の丙(ひのえ)に行われる祭事「海の彼方(ネリヤ)の神々への祈願する平瀬マンカイや秋名田袋を見下ろす片屋根で行われるショチョガマは、国の重要無形文化財に指定されています。今回のデザインは、秋名バラ柄を骨組みで表現したもの。遠くからは秋名バラ柄に見え、対面した際に見えてくる粋なデザイン。どうしてこのようなデザインになったかは、見る人によりストーリーが生まれます。染大島紬 モンドリアン柄 幾何学柄こちらは和装デザイナーウエオカタロー氏にデザインによる「モンドリアン柄」「幾何学柄」を無地の大島紬にデジタル捺染した、新しい大島紬の取り組みになります。秋名バラ薔薇柄こちらは和装デザイナーウエオカタロー氏デザインによる秋名バラ薔薇を、ギルディング和紙とのコラボレーション。大島紬に奄美で作った帯をつけてほしいという想いから生まれたものです。next柄こちらの商品は、本場奄美大島紬NEXTプロジェクトはじまりの柄で、次世代に残していくためにどんな柄がいいか、若い職人たちで考案。「龍郷柄」は奄美に群生するソテツと奄美に生息するハブをモチーフに図案化した柄を言い、様々な形状や大きさがあります。
私たちが制作しているものは、今までよく作られていた大きめの柄ではなく、細かい「龍郷柄」になり、着物の柄の主張と、着る方を引き立てるというバランスをもった気品を感じさせる柄になります。
 柄の小型化は通常よりも高い技術が必要となり、この商品を作ることで若い世代の職人の技術力を高めることにもつながります。■和装デザイナー ウエオカタロー氏ホビー会社のメディコム・トイやバンダイ、グラミー賞ミュージシャンのサンダーキャットとのコラボレーションをはじめ、数々のテレビ番組・CMへの衣装提供、企業へのオリジナル制作等も行う。英国・ロンドンの国立ヴィクトリア&アルバート博物館にアイテム数点が永年収蔵■和装デザイナー ウエオカタロー氏ホビー会社のメディコム・トイやバンダイ、グラミー賞ミュージシャンのサンダーキャットとのコラボレーションをはじめ、数々のテレビ番組・CMへの衣装提供、企業へのオリジナル制作等も行う。英国・ロンドンの国立ヴィクトリア&アルバート博物館にアイテム数点が永年収蔵■注文受付先(クラウドファンディング)camp-fire.jp/projects/view/711897#大島紬 #本場奄美大島紬 #本場大島紬 #奄美 ... See MoreSee Less
View on Facebook