みなさまおがみしょうら!
ヨコ絣の締めばた担当の前田です。
現在まで【原料となる絹糸について】・【糸繰り・整経】・【糊張り作業①】・【糊張り作業②】・【図案(設計)】・【締めばた準備】・【締めばた(タテ絣締め)】・【締めばた(絣締めの歴史)】と進めてまいりました。(前回までの記事はタイトルクリックでご覧いただけます。)
ヨコ絣の締め方は基本的にはタテ絣と同じ方法です。
横に織られているのが絹糸を糊張りした糊張り糸。縦がガス糸と呼ばれる綿糸になります。
この綿糸で織りこむことにより染色後、綿糸で織りこんだ部分だけ防染される。つまり絣が出来ます。
図案通りに綿糸を筬に通して行く作業です。糊張り糸を織り込む作業も大変ですがこの筬に綿糸を通す作業も図案一列毎にしなくてはいけないのですごく大変です。ヨコの締めの動画はこちら
タテの締めは(糊張りで束にした)絹糸一本をそのまま織り締めて一枚の筵(むしろ)を作りますが、ヨコの締めは絹糸を一往復ごとに次のひじきに巻いた絹糸を織り締めていくので下りと呼ばれる連なった筵の形になります。
こうすることによって順番に絣糸が出てくるので織り工さんが次の糸はどれか?と迷うことなく織り進めることができるのです。
明治四十年から続くこの技術ですが今現在職人の方も激減しております。
しかしこの締めばたが無くなってしまうと大島紬特有の細かい絣織物も無くなってしまいます。
私もしばらく締めばたにかかりっきりになります。
次回は無地糸の染め工程をご案内予定です。今しばらくお待ちください。